• 2025年3月9日
  • 2025年3月21日

大腸ポリープ切除後の過ごし方

大腸ポリープを切除した後は、生活習慣や食事、運動などに注意しながら過ごすことが重要です。術後の適切なケアを行うことで、回復をスムーズにし、合併症のリスクを減らすことができます。今回は、大腸ポリープ切除後の過ごし方についてご説明いたします。


大腸ポリープ切除後に気をつけるべきこと

大腸ポリープを切除した後は、以下の点に注意が必要です。

出血リスク:術後週間は出血のリスクがあるため、特に術後1週間は激しい運動や重労働を避けましょう。
食事制限:消化に良い食事を選び、刺激物は控える。
安静:術後1〜2日は特に安静にし、無理をしないことが大切です。
排便の観察:血便が続く場合は、速やかに医師に相談しましょう。

術後の生活改善

術後の回復を早めるためには、以下の生活習慣を意識すると良いでしょう。

・バランスの良い食事を摂る
・規則正しい生活を送り、十分な睡眠を確保する
・ストレスを溜めないように工夫する
・水分補給をしっかり行い、便秘を防ぎましょう。

ポリープ切除後の注意点

出血:排便時に鮮血が混じる場合は、すぐに医療機関に連絡する。
腹痛:軽い違和感は通常ですが、強い痛みが続く場合は異常の可能性があります。
感染症:発熱や強い腹痛がある場合は感染症の疑いがあるため、早めに医師に相談しましょう。

大腸ポリープ切除後の食事メニュー

食事制限と推奨食材

術後1週間は消化に良い食べ物を中心に摂ることが推奨されます。食材選びについては、以下を参考にしてください。ポリープの大きさなどによっては、翌日までは検査後食をお渡しすることがあります(有料)。

推奨される食材

・おかゆ
・うどん
・そうめん
・白身魚
・豆腐
・ささみ
・ヨーグルト
・プリン
・柔らかく煮た野菜(大根、にんじん) など

避けるべき食材

・脂っこいもの(揚げ物、肉の脂身)
・刺激物(香辛料、アルコール、炭酸飲料)
・繊維質の多い食品(ひじき、キノコ、海藻) など

普通の食事はいつから可能か

通常、術後1週間を目安に徐々に通常の食事に戻していきます。ただし、消化に良いものから順番に摂取し、胃腸の負担を減らしましょう。


大腸ポリープ切除後の便の変化

術後、以下のような便の変化が起こる可能性があります。

便が柔らかくなる:食事制限により、一時的に軟便になることがあります。
・血が混じる:微量の血が混じることはありますが、大量の出血やだんだん濃くなる出血は医師に相談しましょう。

大腸ポリープ切除後の休息について

何日休むべきか

一般的には、1〜3日程度の休息が推奨されます。体調が良ければ軽作業(デスクワーク程度)は翌日から可能ですが、無理は禁物です。

術後の疲労感への対処法

・こまめに休憩を取る
・水分補給を意識する
・栄養バランスの良い食事を摂る

安静期間の重要性

体をしっかり休めることで、術後の回復がスムーズになります。特に出血リスクの高い期間は無理をしないようにしましょう。


大腸ポリープ切除後の運動

いつから運動を再開できるか

軽い運動は3日後から、激しい運動は1週間後を目安に再開可能です。

適切な運動内容

術後1週間:散歩や軽いストレッチ
・術後2週間以降:軽いジョギングやヨガ
・術後1ヶ月:通常の運動へ復帰

運動再開の注意点

無理に動くと出血のリスクが高まるため、違和感がある場合はすぐに中止しましょう。


大腸ポリープ切除後のアルコール摂取

コーヒーや飲酒はいつから可能か

コーヒーは1週間後、アルコールは2週間後を目安にしましょう。ポリープの大きさによっても変わりますので、検査後の指示をよく聞いてください。

飲酒の影響とリスク

アルコールは血流を促進し、出血リスクを高めるため、術後すぐの飲酒は避けるべきです。

注意すべきアルコールの種類

・ビールやワインなどの発酵酒は避ける
・焼酎やウイスキーなどの蒸留酒も慎重に摂取する

大腸ポリープ切除後の入浴

入浴はいつから可能か

術後翌日からシャワーが可能で、湯船は翌々日が目安です。

シャワーやお風呂の注意点

長湯を避ける(血流が良くなり出血の原因に)
・サウナや熱いお湯はNG

性行為はいつから再開しても大丈夫?

大腸ポリープの切除後は、見た目には回復していても、腸の内部ではまだ傷が完全に治っていないことがあります。特に、ポリープの切除部位は出血しやすくなっているため、体に負担のかかる行動は控える必要があります。

性行為もそのひとつで、体位や動きによっては腹圧がかかり、腸に負担がかかることがあります。特に術後1週間以内は、切除部位から出血するリスクが高い時期ですので、少なくとも1週間は控えるようにしましょう。その後、腹痛や血便、発熱などの症状がなければ、術後1〜2週間を目安に再開してもよいとされています。

ただし、無理のない範囲で行い、体に違和感を感じた場合はすぐに中止してください。
ご不安がある場合は、主治医に相談してから再開することをおすすめします。


大腸ポリープ切除後の症状について

大腸ポリープを切除した後は、体が回復する過程で 軽度の症状が現れることがあります。多くの場合、これらは一時的なもので、適切なケアを行えば自然に改善します。ただし、強い痛みや大量の出血など異常な症状が見られる場合は、迅速に医師に相談することが重要です。

術後の腹痛の原因と対処法

ポリープ切除後の腹痛は、腸内の炎症や切除部位の回復過程によって生じることが一般的です。特に 空気を入れて腸を膨らませる内視鏡検査の影響で、お腹が張るような違和感を覚えることもあります。軽い腹痛であれば安静にし、水分補給を意識することで自然に軽減しますが、強い痛みや長時間続く場合は、出血や穿孔(腸に穴が開く状態)の可能性もあるため、早めに医師へ相談しましょう。


出血のリスクと管理

ポリープを切除した部分は、一時的に傷がついた状態になっており、術後2週間程度は出血のリスクがあるため、 激しい運動やアルコール摂取、刺激の強い食事は控えることが推奨されます。少量の血が便に混じる程度であれば問題ありませんが、便器が真っ赤になるほどの大量出血や止まらない出血が見られる場合は、すぐに医療機関を受診してください。


異常を感じた時の行動

術後に 発熱や激しい腹痛、嘔吐、血便などの異常な症状が現れた場合、これは感染や腸穿孔の可能性を示している可能性があります。特に、痛みが増していく、冷や汗が出る、吐き気が強くなるなどの症状がある場合は、ためらわずに医療機関を受診することが大切です。症状を放置すると重篤な合併症につながることもあるため、自己判断せず専門医の指示を仰ぎましょう。


大腸ポリープ切除後の医療機関の受診

内視鏡検査の重要性

大腸ポリープは再発する可能性があるため、術後も定期的な内視鏡検査を受けることが推奨されます。特に、過去に複数のポリープを切除した場合や、がん化のリスクが高いタイプのポリープだった場合は、より頻繁な検査が必要になります。ポリープの再発を防ぐためには、医師の指示に従って適切なスケジュールでフォローアップ検査を受けることが大切です。

フォローアップのスケジュール

ポリープ切除後の経過観察と再発予防のため、以下のようなスケジュールでフォローアップを行うのが一般的です。

  • 術後1ヶ月:経過観察
    術後の回復状況を確認し、異常がないかをチェックします。出血や炎症の兆候がないか確認し、今後の生活習慣についてもアドバイスを受けます。
  • 1~2年後:定期検査
    ポリープが再発していないかを確認するため、1~2年後を目安に内視鏡検査を実施します。特に、ポリープの大きさや種類によっては、半年後の検査を推奨されるケースもあるため、医師の指示に従うことが重要 です。

大腸ポリープの再発リスクは生活習慣(食事、運動、喫煙・飲酒)とも関係が深いため、予防のための生活改善も意識しましょう。定期的な検査と適切なケアを続けることで、大腸がんのリスクを低減することができます。


大腸ポリープ切除後の旅行

旅行に出かけるタイミング

術後1~2週間は遠出を避けるのが望ましいです。旅行時の注意点として、飛行機による移動や長時間の移動は控えることが大切です。また、万が一に備えて、事前に医療機関の情報を確認しておきましょう。適切なケアを行い、健康な生活を送りましょう。

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